犬ごはん|慢性腎臓病のための手作り食をつくる②

手作りごはん
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前回の続きです。

こちらの方には、慢性腎臓病について調べたことをざっくりまとめてあります。慢性腎臓病食の食材・サプリ選びのポイントにもなっています。

さて、この記事では
「我が家の作り方/使用しているサプリ」
についてざっくり書き残します。

はじめに

私は獣医師の指導を受けていません。
すずとの闘病経験を中心に書いています。
手作りごはんは自己責任で、長期に切り替える場合は獣医師にご相談ください。

慢性腎臓病のごはんは、「高脂質・高炭水化物」になります。膵炎経験、高脂血症、糖尿病などとの相性は悪いです。

1日に必要なタンパク質について

腎臓病はタンパク質を摂りすぎないことが絶対ルールですが、必要分摂らなかった場合は自分の身体にあるタンパク質を分解しBUNをあげることになります。
そして、体重も減っていくことになる。

腎臓病ごはんを作るには、1日の最低限必要なタンパク質を計算します。

「体重kg×0.6〜3.0=最低限必要なタンパク質g」

色々調べてみましたが、係数はまちまちでした。
我が家は2.0を基準にして、全体を計算しています。完全手作りに切り替えた時は、1ヶ月おきに数値をチェックして許容範囲を探っていきます。
体重は1週間に1回朝起きてすぐの排便後に測っています。

エクセルを活用する

計算はエクセルで作っておくと便利です。
カロリーなどの基礎データはネットでもさがせます。

とはいえ、「カロリー計算」はあくまで目安です。
腎臓病食は水晒しや茹でこぼしをするため、数値が変化します。カロリー計算自体にこの変動値は反映しません。
それでも、タンパク質量と総カロリーを見える化していると、タンパク質、リンの摂りすぎ防止と体重の調整に役立ちます。

慢性腎臓病ごはんを作る

食材選び

食材は「リン」の少ないものを中心に選びます。

タンパク質にはリンが多く含まれています。
脂質が高いものはリンが少ないけど、タンパク質も少なくなるので、それだけでは必要なタンパク質を摂るには難しい。

脂質が多い食材ばかりえらぶと、消化器に負担をかけることにもなるので全体のバランスと体調をみながら決めます。

すずの定番は「和牛バラ肉+鶏ひき肉」。
全体のリンの数値が高い日は、「白身」の量を多くして数値が上がりすぎないようにします。

調理工程

調理工程は、人間の腎臓病食の作り方を参考にしています。肉類や根菜は茹でこぼし、野菜は水晒しが基本です。この調理工程で1、2割のりんが減ると言われています。

あとは普通の犬ごはんの作り方と同じです。
鍋に材料をいれて、水分多めの雑炊風に仕上げます。
うちは本葛粉でまとめているので、食べる前に水分調整します。

食材リスト

腎臓病におすすめの食材を気になる症状別にまとめてみました。定番食材のリンが少ない食材と一緒に合わせて調整します。

貧血予防に

軽度の貧血には食事療法のみでも対応可能です。
「鉄」「葉酸」の高い食材を少しずつ取り入れ、一緒にビタミンCを摂ることで吸収率を上げます。

▪︎しじみ
▪︎馬肉
▪︎鹿肉
▪︎ほうれん草
▪︎小松菜
▪︎菊菜、菜の花
▪︎サニーレタス
▪︎パセリ  など

貧血にはレバーですが、リンの数値が高くなります。
ハーブの「ネトルリーフ」なども血液浄化の作用があります。

しじみ汁は氷冷皿で冷凍しておくと便利です。

免疫強化・抗酸化

慢性病は免疫も下がりがちで、老犬だと身体の酸化も気になります。多尿によりビタミンはどんどん流れていってしまうので、こまめに摂取するようにしています。

▪︎柑橘系のくだもの
▪︎キウイフルーツ
▪︎ベリー系のくだもの
▪︎パセリ
▪︎青じそ
▪︎ブロッコリースプラウト
▪︎ローズヒップ微粉末  など

手作り食は加熱が基本なので、ビタミンCを摂るにはトッピングで追加します。
膀胱炎の既往症がある場合は、クランベリー粉末などもおすすめです。

骨が弱くならないように

高リン傾向になるので、カルシウムの吸収が悪くなります。腎臓病の食事は肉類中心になるので、サプリで補填します。

▪︎卵殻カルシウム
▪︎リンゴ酢 など

便秘予防に

便秘予防には、水分摂取と温活と食物繊維。
食事は暖かいものを用意するようにしています。

▪︎はちみつ
▪︎長芋
▪︎おくら
▪︎めかぶ
▪︎芋類
▪︎オリゴ糖
▪︎本葛粉
▪︎生姜
▪︎豆乳ヨーグルト
▪︎甘酒
▪︎プロバイオティクス など

ヨーグルトは豆乳ヨーグルトの方がリンが少なくなります。我が家ではソイビオを食べさせてます。

サプリ/漢方薬

すずの使用中のサプリなどをまとめました。
サプリ代わりの食材も含みます。

あずき粉末/はとむぎ粉末

腎臓の機能を強化するために取り入れています。
小豆はカリウムが高めなので、カリウム制限がある場合は注意。

なた豆茶

刀豆は、BUNを下げるといわれています。お茶として作り、氷冷皿で冷凍し毎日取り入れています。
カリウムが高めなので、カリウム制限がある場合は注意。

活性炭

リン吸着剤の代わりです。週に2、3回使います。

六味丸/八味地黄丸(顆粒)

人間の漢方薬を使っています。普段は六味丸で寒い時期は八味地黄丸に変えています。1g以下を計量できるはかりを使って調整します。

ビオスリー(顆粒)

便秘になってからはじめました。最初の方は効果が見られたのですが、いまはイマイチかな😅
こちらも人間のを調整して使っています。

ハーブ類

自分で数種類のハーブをブレンドしてミルにかけてサプリ代わりにしています。
チンキ剤は、Animal Essentialsのものを使います。

  • ダンテライオン・マリアアザミブレンド(肝臓ケア)
  • ホーソンプラス(心臓・腎臓ケア)
  • スカルキャップ(てんかん予防)

あとがき

ここまで読んでくださりありがとうございます。
長くて本当にすいません💦

これまでの3年間の食事を振り返って書きました。
試行錯誤してなんとかここまでやってきて、最初の頃相談するひとも居なかったのでとても不安でした。
まぁ、いまも勝手にやっていますが吹っ切れました。

自分の勘を信じてやってみること、それだけでした。

すずの病状を見ていたらこれまでやってきたことは、間違ってはいなかったんだと思います。もっと良い方法はあったかもしれませんが。
腎臓病に良いサプリなどは探せば結構出てきます。

「腎臓が終わるが先か、寿命が先か。」先生の言葉を聞いたとき、なんとか寿命がくるまで保たせたいと思いました。
りーさんのように最高の旅立ちをしてもらいたい、それが私の願いで、長生きしてほしいと思ったことは1度もないです。治療はその足枷になってしまうこともあるので、最低限にすると決めていました。

この記事が誰かのヒントになれば幸いです。

そして、わたしがもうこの記事を読まなくて済むことを願っています。

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